プチクリ  好き=才能!


プチクリ!―好き=才能!


プチクリ  好き=才能! (幻冬舎)

著者 岡田斗司夫 氏

 

爆笑問題のススメ!』でも絶賛!(本の帯より)

このサイトは基本 プロの漫画家を目指す人向けの
技術書や 関連書籍を紹介してるのですが
今回は ちょと趣向を変えた本を紹介します

(“>ω<)っ

 

著者は 元ガイナックス社長で 少し前までは
ダイエット本で TVに出まくってた 岡田斗司夫
BSマンガ夜話や 海洋堂などの食玩のプロデュース等で
名前を知った人も多いかもしんない

非常に多才で 多彩な方面で活躍されてる方ですが
自分たちの世代感覚では オタキングとしての側面が未だに強いです
(今も変わらずオタキングではあるのですが)

 

 

― で この本のタイトルでもある「プチクリ
フランス語の プチ (petit)と クリエイター (creatoa) を足した造語で
必ずしも プロのクリエイターを目指さなくても
誰にでも クリエイティブな活動はできるという
この本の趣旨を表す単語です

 

まず クリエイティブな活動は 才能があって さらに
努力に努力を重ねた人にしか出来ない
… と思っている人が かなり いると思われますが

実はそうではなく クリエイティブとは もっと気楽に
楽しく 誰にでも出来るもので
ただ その方法を知らないだけだということ

 

そして
才能とは そのジャンルなり 何かなりが
好きで それについての作品等の良し悪しが分かる
ということ自体が もうすでに才能なのだ
という 目から鱗の 才能論が本書では展開されてます

 

さらに
『好き』という気持ちさえあれば
あなたも今日から クリエイター

という一文が この本の謳い文句なのですが
自分が好きなことを やっているだけでは
ただの趣味
プチクリとは趣味を行うことだけではなく

自分が好きな趣味から さらに一歩進んで
その「好きなもの」の 楽しさを他の人にも分かってもらえるよう
「好き」を表現すること

なによりそれを 自身が楽しんで行うという
ものを作る基本 とでも言うべき活動こそ
プチクリの 一番重要な点であるということが
語られています

 

「…でも 自分に何かを表現するような才能は無いし」

(´・ω・` )

と思ってる人に向けての説明として

表現力 = 才能 × コントロール力

という法則が載っています

この法則
実は 才能 と 表現力 は違うもの
才能の差 = 表現力の差 では無いという衝撃の事実を
表す法則で

∑(゚Д゚;)

 

才能が大きくても その才能を引き出す能力
つまり コントロールする能力が無ければ
逆にその才能が仇になってしまい
下手をすると自滅が待っているという事実

大きい才能は それを使いこなすだけの精神力が必要になるという
才能そのものよりも そのコントロールする能力と
それを継続し続ける力こそが
実は一番 重要であるということが わかりやすく説明してあります

 

 

と言っても アマチュアの クリエイターですら
多くの人が すでにやっているので いまさら自分がやっても…
(-_-;)

という人も いると思いますが

 

実は クリエイティブな表現方法も 単純に一つだけではなく
自分の中にある 複数の「好き」と「才能」を 組み合わせることによって
新しい 表現が可能になるので

その 自分の中の「好き」と「才能」を探るための方法も解説されてます

 

その方法が「才能埋蔵マップ

単純に自分の好きなモノや 趣味だけでなく
好きなことなども 事細かに紙に書いて
自分で自分の「好き」と「才能」を再確認し

さらに その才能マップの中の 「表現できること」を
マーキングすることによって
新たな 自分独自のクリエイティブな表現を発見するという
画期的な方法です

 

なにかクリエイティブな表現をしてみたいけれど
まず どこを どうしていいか分からない
という人には うってつけの方法だと思います

そして プチクリの法則として

 

自分なりのクリエイティブ作品 クリエイティブ行動で皆を楽しませること
あなたの好きという気持ちを皆に伝えること
これだけが プチクリの 絶対法則です

プチクリというのは あなたが好きなものを あなたの才能を使って
人へ向けて発信するということです

あなたの好きなこと=才能 の組み合わせは あなただけのものです
この世界広しといえども 同じ組み合わせで 才能を持ってる人なんていません
あなたの才能の組み合わせ それはあなただけのものです
それが個性です

という言葉が載っています

 

クリエイティブな表現とは 必ずしも
一辺倒なものではなく
その組み合わせによって
無限のバリエーションがあり

そして その組み合わせは 人によって
それこそ千差万別で
その自分だけのバリエーションこそが
個性だという説明は 非常に説得力があります

 

今は ネットに繋がることによって
誰でも簡単に世界中に 何かを発信することができるだけでなく

自分独自の 表現を行うということ自体が
プロでなくても 十分可能になってるので
このプチクリという概念は
思った以上に広がっていくのではないかと思います

 

特に漫画や絵 音楽や スポーツなどに限った話ではなく
自分には特別な才能なんか無いんではないか?
と感じてる人にもオススメです

 

さらに後半には 岡田斗司夫 氏 自身のプチクリ道?というか

最初の大阪での SF大会を皮切りに
ガイナックスを始め いろんなことに手を出し
飽きては また次の事業を始める ということを繰り返し
その時に やりたいことだけを
仕事として行いつづけた結果
自分でも何が本職なのかわからないという
ある意味 羨ましいような そうでもないような
半生が語られています

 

「お金があるときは あるなりに 無いときな無いなりに
いろんなものを その時々に作ってきた」という人生観は
楽しそうではあるのですが

これについては
あんまし 真似はしないほうが いいような気はします
まぁ 真似したいっつっても 普通は無理なんですが

( ̄∇ ̄;)

もちろんプロを目指す人にも役に立つであろうことが
多く載っているのですが
同時に
プロのクリエイターは 思った以上に縛りが大きく
実は 必ずしも自分の好きな表現というものが
出来るわけでは無いため

プロを目指すことが 表現者として
幸せではない場合も多々ある
という 厳しい現実も書かれています

プロを目指すことだけが表現者の使命ではないと書くと
なんとなく逃げだと 思われる人も多いとは思いますが

なにかを表現したい欲求というのは ある意味
人のもう一つの本能とでも言うべきもので

それは 遺伝子と同じく
次の世代に伝えてゆくべき貴重なもの

誰にでも なにかを表現することは可能だし
あらゆることが 表現なのだから
もっと気楽に 楽しく自分の出来る表現を
生活に取り入れることこそが
クリエイティブなのではないかという
本書の趣旨は 非常に斬新で

今までの クリエイティブという概念そのものが
実は 結構 偏っていたのではないかと
少し考えさせられます

 

何かを作りたい 表現してみたい そして他の人達を楽しませたい
けれど なにをやってみたらいいか分からない
という人にこそ読んで欲しい

ある意味 万人向けのクリエイティブ指南書とでも言うべき一冊です

ヽ(‘ ∇‘ )ノ

 

 

ただ この本 すでに amazonでも Kindle版の販売がメインになっていて
本のバージョンを手に入れたい方は 大きい本屋を探してみるか
古本屋さんでないと  少々手に入りづらくなってます
正直 本の状態での再販か リニューアル本を出してほしいところです

 

著者紹介

岡田斗司夫 氏

評論家 文筆家 実業家 オタキング
株式会社ガイナックス代表取締役社長(初代)
ワイ・シー・トイズ・ラボ株式会社顧問

大阪芸術大学芸術学部客員教授。
東京大学教養学部講師などを歴任

株式会社オタキングex 代表取締役、
株式会社クラウドシティ代表取締役、
(現在は 株式会社FREEex

 

現在は 株式会社FREEexでの活動がメインになりつつある
岡田斗司夫 氏 オタク方面以外にも 多岐にわたり
活動されてる 非常にユニークな存在で
最近だと いくつかの雑誌等での人生相談や
コラム さらに ニコ動や YouTube等で
いろんな著名人との対談を生放送したりと
独特のメディア展開をされていて 目が離せません

…ところで オタクアミーゴス …どうなったんでしょうか?
自然解散? あれ かなり面白かったんですが…

(´w`;)

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