快描教室プラス(+)


快描教室プラス( ) (Comickersテクニックブック)

快描教室プラス(+) (美術出版社  Comickers  テクニックブック)

著者  菅野 博之 先生 &  唐沢よしこ

 

 

まず最初に お勧めする入門書はこれ!  (≧▽≦)ノ

ちなみに1997年発行の古い方の快描教室を持ってる人は
ほぼ同じ内容なので 買う必要はないと思います
プラスの方は いくつかの書き足しと 「マンガ家座談会スペシャル」等の
インタビュー等が追加されてます というか
オススメできる漫画技法書を18冊書いてあったりします(汗

正直10年以上前に書かれた かなり有名な漫画の描き方入門書なので
何を今更?!という気がしないでもないのですが やはりこれは外せないでしょう!

 

 

基本的にコミッカーズ(美術出版社)で連載していたものを まとめた本です
(といっても かなり追加されてますが)

全体的に非常に分かりやすく説明されてるので 漫画を描き始めの 初心者にも
すでに漫画を何作か描いて 壁にぶち当たった人にも お勧めの良書です
コミッカーズで快描教室を連載していたころから 漫画の描き方の解説に定評のあった
菅野 博之 先生なので 安心してお勧めできる本です

 

ただ「初心者にも おすすめ」とは書いたものの
実際まったく漫画を描いたことが無い 超初心者には少々難しいかもしれません (^^;

漫画の描き方入門書によくある ペンの使い方 ベタ ホワイト トーン等の
基本的な 道具の使い方などの説明は もちろん書かれてはいますが
わりと少なめです
むしろ  いかにしてペンに慣れるかという 練習法の方が主に書かれています

この本は いわゆる 人物デッサンや キャラの描きわけ 背景パース
漫画のコマワリと構図など  どちらかというと
実践的というか 実戦的な ある程度漫画を描いた人が
まず ぶち当たる 技術的な部分を主に解説しており

さらに 人体のパース 手足の描きかた 布の違いによる 服のしわの描きかた
眼鏡などの小物の描きかた
一枚絵の 効果的な構成 コマの構成 コマの中のキャラや背景の構図 構成 等

それまで 他の漫画入門書でも  あまり説明がなされなかった かなり専門的な部分を
非常にわかりやすく 丁寧に解説してあるという点においても
当時(というか今でも) かなり画期的な漫画の描き方解説書だったと思います

 

 

なにより この本で一番注目すべき点は 漫画を描くにあたって いかに上手い演出を行うか
ストーリー面での演出に始まって そのページで表現したいものを いかに読者に伝えるか
そのために効果的なコマ割りは? 構図と配置は? キャラの動きから コマの間まで
漫画は コマ割り=演出 だという点を非常に分かりやすく解説してある点です

この辺まで つっこんだ解説書は 今でも少ないのではないでしょうか というか
ここまで 漫画家の手の内を明かしちゃって 大丈夫なのかなーと ちょと心配になるほどです

後半では ありがちなストーリーからの脱出 物語の設定 アシスタントに行く場合の心得など
結構 身もふたもない部分にまで触れてるので 本気で漫画家を目指している人は
一度は読んでおいた方がいい 一冊でもあります

そして最後の方には コミッカーズの読者が送ってきた
短編漫画の添削コーナーがあるのですが・・・
これがまた 初心者に よくありがちな ミスというか失敗パターンが網羅されてるので
結構ここを読んで 痛たたた と思う人も多いのではないかと (=w=;)

・・・自分は痛かったです  漫画を 描く時には気をつけましょう  (-_-;)

 

最後に この本の マトメの総評で

「読者は キミの漫画を読んでくれない とゆーことを 肝に銘じましょう」

という名言があるのですが
一つの雑誌の いくつもある連載作品の中で いかにして ぱっと その雑誌を読んでる読者が
自分の作品を読んでくれるように しむけるか 自分の作品に引きずり込めるか

この差がプロとアマチュアの そしてテクニックの差だという趣旨の内容が書いてあるのですが
ホンットにその通りなので プロを目指す人は この言葉を忘れないようにしたいものです
・・・自分も含めて  〇| ̄|_  ・・・いや ホントに

 

ちなみに 菅野 博之 先生 実は以前 コミックスタジオのサイトでも
漫画の描きかた講座をやっていたのですが・・・
いつのまにか なくなってるんですよね コマ割りの視線誘導など
非常にためになる講座だったんですが
まぁ その辺は また他の漫画の描き方解説書で 説明されてるんですが ちょと残念です

とりあえず この一冊があれば ある程度 漫画を描いてる人が
よくぶつかる壁に対しての技術的な部分はかなり解決できると思うのですが・・・
まぁ まず描いてみて 問題に ぶち当たった時に読んでみるのがいいかも

もちろん漫画を 描く前に読んでも いいのですが いろいろ考えすぎて
逆に描けなくなっちゃう なんてことが無いように お気をつけを  (´w`;)

 

この本に書いてある 漫魂(まんたま)を持ってる人が この本との出合いで
新たな漫画を描く楽しさに 気づいてもらえれば幸いです

 

著者紹介

菅野 博之 先生   (以前は菅野 博士

漫画は『天晴れカッポーレ』 『ぱらいそロード』 『亜州黄龍伝奇』(原作: 狩野あざみ 先生)
『ミューターント・タートルズ外伝』 『東京事件』( 原作:大塚英志 氏 )
アニメだと OVAの『フォトン』 TVアニメの『地球防衛企業ダイ・ガード』キャラクター原案
(漫画版も)などがあります

そして 神戸芸術工科大学まんが表現学科准教授
東放学園映画専門学校小説・マンガ創作科講師でもあります

 

もう一人は 唐沢よしこ

アスキー関連の雑誌などで活躍されてるフリーのライター
著書に『なをき・よしこのパソコン夫婦(めおと)バンザイ』
『オトナでよかった!』(エンターブレイン) (共著: 唐沢なをき 先生)
ネットで『モニ太のデジタル辞典』(ヨミウリオンライン)などがあります

ちなみに旦那さんは漫画家 唐沢なをき 先生

 

 

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